大島埴生
<プロフィール> 1984年 高山市生まれ。 斐太高校卒業。
<小・中学校時代はどんな生徒でしたか?> 小学校ではスキーの少年団に所属していました。性格はシャイだったと思います。中学校ではハンドボール部に所属していましたが、残念ながら最後まで補欠でした。 勉強はそんなに嫌いではなかったです。市内の塾に通っていました。グループの中心になるタイプではなかったと思います。将来のことについては特に意識していませんでした。あまり物事を深く考えた記憶がありません。なんとなく周りに流されていた気がします。
<斐太高校を選んだ理由を教えてください。> 将来大学に進学したいと考えていたので、進学校である斐太高校を希望しました。中学校三年生か高校一年生の時に、両親が医療福祉関係の仕事に就いていたので、同じような職種に就きたいと漠然と考えていました。
<高校時代はどんなことを考えて過ごしていましたか?悩みや葛藤はありましたか?> 中学校三年生から音楽に興味がありました。中学校三年生の時にドラゴンアッシュにはまって、高校時代はhip-hopやハイスタンダード等のメロコアが好きでした。 部活動は天文部と軽音部に所属していました。文化祭でボーカルをやったりもしました。ただ、あまり自分からガンガン行くタイプではなかったので周りのメンバーにいじられたりしながらなんとなく毎日を過ごしていました。 当時理系科目が得意であったことや、医療系の仕事につきたいと漠然と考えていたので高校二年生からは理系を志望しました。両親にいろいろと相談しながら今の理学療法士になろうと決めました。 大学受験はセンター試験の国語で失敗して、国立大学は受験しましたが落ちてしまいました。浪人するのは嫌だったので、私立大学へ進学することにしました。
<大学に入学してからの生活について教えてください。> 学校の勉強はあまりまじめに取り組んでいなかったので、成績はどちらかというと下から数えた方が早かったです。大学前半は友達と西日本中心に車で回ったり、お酒を飲んだり遊んでいた印象が強いです。ほどほどに勉強していました。 大学3年生まで焼き肉屋でバイトをしていました。最初は怒られたりしていましたが、辛抱強く働き最後は認められたと思います。そう考えると辛抱強い方だったかもしれません。 実習時に現場に出始めて、患者さんと触れ合い始めてから、自分の職業を自覚し、自分の中でこうありたいという姿ができてきました。自分は実習であっても患者さんに何かを与えたいと思っていましたが、バイザー(実際に病院で働いている理学療法士で学生に指導する者)からは、本来理学療法士の仕事としては必要性が低いことを、学生だからやるように言われ、それは理学療法士として本当に必要なことなのかと反発し、自分の中で葛藤したことを覚えています。そういった経験が理学療法士とは何かと自分自身に考えさせた契機になったと思います。
<大学卒業後の就職先を選ばれた理由を教えてください。> 最初は倉敷の病院に就職しました。理学療法士は働きながら大学院に行くケースがほとんどで、自分も働きながら大学院で勉強したいと思ったので、大学の近くにある病院を選択しました。 ただ働きだすと、自分は脳卒中患者のリハビリの方に携わりたいと思っていましたが、それが十分叶わない環境だったので、思い切って一年で退職し、現在の病院に移った経緯があります。
<就職が決まった後から働くまでの間は何をされていましたか。> その当時、他の理学療法学科の学生もそうでしたが、大学4年生の12月に就職が決定した後は、その後3月頭にある国家試験に向けて猛勉強していました。
<現在のお仕事の魅力及び大変なことについて教えてください。> やっぱり、理学療法士は患者さんと回復することの喜びを共有できるのが魅力です。理学療法士はまだ職業としてできて浅いため、学問として十分に確立されておらず、未知の部分が多いので、自分自身が開拓していく楽しみがあります。また、自分自身の成長が患者さんの回復に必ず繋がるので、業務時間以外で自分で研究し学ぶ楽しさがある職業だと思います。
<今後の予定や将来の目標について教えてください。> 現在大学院に通っていますが、大学院は自分自身が疑問に思うことであったり、明らかにしていきたいことを世に出していくすべを学ぶためのものなので、修了後も研究を続けることによって、多くの人と批判的吟味を交えることで自分自身の糧としていきたいと思います。
<最後に飛騨の若者にメッセージをお願いします。> 僕自身はあまり社交的でもないし、割とシャイな人間で、高校時代はあんまり自分自身というものがあまり確立していなかったと思います。働き出してからも自分自身が社交的かというとあまりそうではないかと思います。 今の世の中っていうのはどちらかというと、人とうまく付き合うことが重要視されますが、スーザンケインという人が「内向的な人が持つ力」について、「外に向かう力は情報収集の点では必要であるが、想像力とか何かを生み出すには、時には内に閉ざした状態で思索にふける状態も必要である。」と言っています。 だから常に外に向かうばかりが世の中で正しいことではなくて、そういった内向的に物事を考えることも必要で、それが得意な人もいるので、自分自身は何が得意で何が苦手かを考えて、別に内向的であるということを悲観することはないし、そちらを大切にして育てていけばいいんじゃないかと思います。 最近まじめはあまりいい意味で捉えられないけど、僕自身はまじめであることが大事だと思います。勉強することは知識が増えるだけではなく、こうゆう考え方が自分に無かったということが見出せるようになり、ただ知識を得るだけでなく、自分自身の成長につながると思います。 また、趣味でも、仕事でも自分が好きだと思うことを突き詰めることは、しんどいですが、その先にいろいろなものが見えてくるので突き詰めてほしいと思います。 |